残高がいくつもあると、全体像が見えなくなる。
Why
奨学金、車のローン、カードのリボ払い。 それぞれの残高は明細を見れば分かるのに、合計でいつ終わるのかだけが分かりません。 それが見えないままだと、繰り上げ返済にいくら回すべきかも判断できず、 なんとなく不安なまま毎月が過ぎていきます。
HENSAI は複数の借入をまとめて登録し、完済までの道筋を一本の線として見せます。 毎月いくら追加で返すと何ヶ月縮むのか、利息の総額はどう変わるのかを、その場で試せます。
Features
Behind
作っている途中で一番悩んだのがリボ払いの扱いでした。 毎月の支払額に対して利息の割合が大きすぎると、元金がほとんど減りません。 計算上、完済時期が事実上存在しない状態になります。
初期の実装では、この状態のときに利息が0円、完済予定日が空欄として表示されていました。 数式としては破綻していないのですが、 画面の上ではいちばん安全な借入に見えてしまう。 これは危ないと判断して、いまは「要再計画」としてはっきり警告を出すようにしています。 道具が現実を柔らかく見せてしまうなら、それは道具のほうが間違っています。
Basics
同じ金額を同じ金利で借りても、返し方の方式が違えば最終的に払う額は変わります。 HENSAI を使うかどうかに関係なく知っておいて損のない部分なので、ここにまとめておきます。
元利均等返済は、毎月払う額(元金+利息)が一定になる方式です。 住宅ローンやカードローンで最も多く使われます。 毎月の支出が読めるので家計に組み込みやすい反面、 返済の初期は払った額の大半が利息に消え、元金がなかなか減りません。 「二年払ったのに残高がほとんど変わっていない」と感じるのは、この構造のせいです。
元金均等返済は、毎月減らす元金の額を一定にする方式です。 利息は残高に対してかかるので、返済が進むにつれて毎月の支払額が下がっていきます。 借りた直後の負担が最も重いかわりに、元金が最初から確実に減るぶん、 同じ条件なら総利息は元利均等より少なくなります。
リボ払いは、毎月の支払額を先に決める方式です。 残高がいくら増えても月々の請求が変わらないため負担感が出にくいのですが、 支払額のうち手数料が占める割合が大きいと、元金の減りが極端に遅くなります。 実質年率15%前後の設定が多く、これは他の借入と比べてかなり高い水準です。
利息のおおまかな計算は「その時点の残高 × 年利 ÷ 12」です。 残高50万円・年率15%なら、ひと月あたりおよそ6,250円。 月1万円の支払いを続けても、元金は3,750円ずつしか減らない計算になります。 この一行を自分の数字で計算してみるだけでも、状況の見え方は変わります。
Guide
余裕ができたときの繰り上げ返済には、大きく二つの型があります。 どちらを選ぶかで、減る利息の量がはっきり変わります。
期間短縮型は、毎月の返済額はそのままに、返済期間を前倒しで縮める方法です。 本来なら利息が発生し続けたはずの期間そのものが消えるので、利息の削減効果が大きくなります。 家計に余力があるなら、基本はこちらが有利です。
返済額軽減型は、期間は変えずに毎月の返済額を下げる方法です。 利息の削減効果は期間短縮型より小さくなりますが、 毎月のキャッシュフローが軽くなるので、収入が不安定な時期の守りとしては意味があります。
優先順位の目安としては、金利の高い借入から先に潰すのが原則です。 年率15%のリボと年率1%台の住宅ローンを同じ「借金」として並べて、 金額の大きいほうから返そうとすると、多くの場合は逆効果になります。 減らすべきなのは残高ではなく、これから発生する利息のほうです。
なお、繰り上げ返済に手数料がかかる契約や、 住宅ローン控除との兼ね合いで急がないほうが得になる場合もあります。 最終的な判断の前に、契約書と控除の条件は必ず確認してください。
FAQ
お使いのブラウザの中にだけ保存されます。サーバーへ送信していないので、アカウント登録も不要です。反面、ブラウザのデータを消すと記録も消えます。別の端末とは同期されません。
上限は設けていません。奨学金・自動車ローン・カードのリボなど、方式の異なる借入を混在させたまま、合計の完済時期を一本の線で確認できます。
日割り計算の有無、締め日、手数料の切り上げ方などは金融機関ごとに異なります。HENSAI の試算は一般的な計算式に基づく概算です。正確な金額は契約先の明細をご確認ください。
個別の借入についての助言はできません。返済が難しい状況であれば、日本貸金業協会の貸金業相談・紛争解決センターや、各自治体の消費生活センターなど、公的な無料相談窓口の利用をおすすめします。